2012年2月13日月曜日

【回想・再演】「紅白クラブ・ジャズ合戦[モア]」(Part 2=インストゥルメンタル編)

2012.1.13 Fri.に開催の、
「紅白クラブ・ジャズ合戦[モア]」の再演・第二弾は、
インストゥルメンタル編です。


*****


■第二部 <インストゥルメンタル編>

※インストゥルメンタル編では、
 文字通り、歌が入っていない楽曲ばかりをピック・アップしました。
 よって、紅/白の組み分けはありません。

●1, 2
「Thank You ED (Introduction)」Skymark
「Clavis Debauchery」Skymark

「紅白クラブ・ジャズ合戦[モア]」は、
実際の“紅白”に合わせて、12月に挙行する案もありました。
しかし、それでは、12月9日の開催となります。
よって、2011年にリリースされるすべての楽曲からの選出が、
不可能となるのです。
ということで、わざわざ年をまたいで、
1月に行うことに。

そんな想いで企画したからこそ発表できたのが、本作。
12月の終わりに、大阪・南船場のEspecial Recordsで購入しました。
スイス出身のSkymarkは、イタリアを本拠地として活動中のクリエイター。
ビンテージ感あふれる音色をフィーチャーしながらも、
先鋭的なアンサンブルを展開しています。


●3
「Stop Bajon」ISOUL 8 & Mark de Clive Lowe

ラウンジ編でも触れましたが、
ここ数年のクラブ・ジャズ シーンには
ワールドミュージックの影響が散見されます。
それはインストゥルメンタル作品に置いても顕著で、
この曲なんかは、その好例。
オリジナルは、アルゼンチンのパーカッショニスト、
Tullio De Piscopoによります。
最近ではソウルフルな作風が多いIsoul8とMark de Clive-Loweの、
ストイックな側面が表出した楽曲ですね。


●4
「Shaft In Africa (Addis)」Visioneers

旧譜のカバーつながりで選出したのは、
Johnny Pateによるサントラで有名な「Shaft In Africa」。
Visioneersは、4HEROのMarc Macの別名義です。


●5
「I Need Your Funky Slap Boogie Bass (Instrumental re-edit)」Guyanamukat

アフロをリンクにお送りするのは、
ロンドンにてムカツク・レーベルを運営するNik Westonによるエディットもの。
原曲は明かされておらず、詳しいことはわかりかねるのですが…
タイトにしてダイナミックなビートとベースは、
エディットがなせる業であることは間違いありません。


●6
「Fuselage (GUYNYAMUKAT-The-Spirit-Of-Fela-is-alive-and-well-Remix)」Root Soul

再び、Nikがカラむ曲です。
元ネタは、ベーシスト・Monk Montgomeryの「Fuselage」。
それをRoot Soulこと池田憲一氏がカバー、
さらにNikがリミックスした作品。
Root Soulには、この曲の演奏が終わっても
ステージに残ってもらいます。
次なる演目は…


●7
「Daytona」Yosuke Tominaga

2011年・下半期における衝撃のひとつ。
まさかの、終始2ピースのファンキー・トラックは、
DJだけでなく、ミュージシャンの耳を驚かせました。
和音が存在しない本作を挟みつつ、今度は南米サウンドにシフトしていきます。


●8
「Pick Up The Pieces」Cuban Jazz Combo

ラテン音楽のコレクター/DJとして有名なTATSUROさんが、
我がイベント「クラブ・ジャズ喫茶[モア]」に出演していただいたときに、
僕がプレイしました。
すると、「コレいいやん」と。
専門家のお墨付きカバーをどうぞ。


●9
「BRAND NEW OCEANS」13souls

南アメリカでつなげる2曲目は、
ブラジリアン・フレーバーが漂う13soulsこと、
ギタリスト・山内洋介氏による作品。
彼のような演奏者が、
ますます脚光を浴びことを願いつつの選抜です。


●10
「32 Midnight」grooveman Spot

アーティスト名だけを見ると、
ナンセンスな曲順だと思われそうですが。。
この曲、実はラテンのリズム感が反映されたトラックなんです。
ということで、前曲〜本作は、ミックスしました。


●11, 12
「Eight」MdCL
「What It Is」MdCL

作者・Mark de Clive-Loweは、
2011年にアルバムを発表しました。
その内容は素晴らしいのですが、そのために、
その前にリリースしたEPが看過されがちなのです。。
ということで、そこから2作品をピックアップしました。
2つめの終わりはビートレスになっていて、
その静謐な世界観をそのままに、
次の曲へと移ります。


●13
「Interlude」dego & Taylor Mcferrin

この作品は、
収録アルバム「A Wha Him Deh Pon ?」の隠れ名曲でしょう。
というのも、
2011年に出演したイベントでしばしば選曲したのですが、
degoのことをチェックしているリスナーでも
知らないことが多々あったのです。
DJで、まさにインタールード的に用いた楽曲。


●14
「The Monarch」dego

degoが手がけるプロダクションには、
半音ずつ下降していくコードワークが多いのですが、
それは、4Hero名義でカバーしているMinnie Ripertonのカバー
「Les Fleur」による影響が強いのかもしれません。
ともあれ、この曲にも、そんな要素が含まれています。
が、それまでの半音使いとは異なるニュアンスが盛り込まれており、
個人的には非常に注目しました。
また、ドラム・パターンにおけるスネアのアクセントが、
よりのめり込ませる理由となった気がします。


●15
「Late Night Fright」dego

硬質なトラック+生ピアノという、
僕の嗜好をモロに体現したサウンド。
全編を貫くストイックなセンスがたまりません。


●16
「Organic Juggernaut」Kaidi Tatham

僕にとっての、
2011年のベスト・アルバム「Kaidi&s 5ive」から。
リスニングを重ねるにつれてハマる、
その“昆布ぶり”は、関西人も驚きのダシを生み出します。笑


●17
「Part 4」2000black

こちらはベスト12インチ。
聴き慣れない、変拍子が多分に含まれていますが、
ぜひじっくり味わってみてください。
ゴハン、何杯でもいけます。笑
2曲前のdegoと、前曲を手がけたKaidiによるトラック。



●18
「We Are Virgo」dego & Kaidi Tatham

引き続き、dego × Kaidiによるプロダクション。
アコースティック・ギターの透明感と、キーボードの淡い色彩が織りなす、
絶妙なるサウンドの混交をどうぞ。。


●19
「Say You Love Me」Speaker Sgt.

Patti Austinの名曲を、
日本人のスリーピース・バンドがカバー。
前の曲とは、まったく異なる音像を醸しますが…
使用楽器にリンクが存在します。
ぜひ、そのあたりも気にしながらお楽しみください。