2012年1月25日水曜日

【回想・再演】「紅白クラブ・ジャズ合戦[モア]」(Part 1=ラウンジ編)

2012.1.13に開催しました、
「クラブ・ジャズ喫茶[モア]」は
タイトルを変更して開催しました。

「紅白クラブ・ジャズ合戦[モア]」と題し、
2011年にリリースされた音源に限定した選曲を披露。

しかも…
男女アーティストの歌唱を交互に聴かせる、
まさに紅白の形式を採用しました。

終演後、
「タイトルを知りたい」
「どんなアーティストをピックアップしてたの?」
との声をいただきましたので、
ここに、“再演”という感じで綴っていきたいと思います。。


*****


■第一部 <ラウンジ編>

●紅組 - 1
「Alabi」Mark De Clive-Lowe feat. Sandra Nkake

本物の紅白に準拠して、紅組からのスタート。

ちなみに、僕が手がける紅白の淵源は…
10年前くらいに、友人から「今年のオススメ教えて」と言われ、
ボーカル曲ばかりを集めてメールしたのが、最初だと記憶しています。

それを書面にし、
メールで配信するようになり、
mixiで公開したり、イベント出演時に特典CDにしたり…
と、規模は小さいですが、いちおう進化していると自負しています。。

さて、1曲目から濃い抜擢ですが…
これは、この何年かの、クラブ・ジャズ・シーンにおける、
ワールドミュージックからの影響を如実に示し、
且つ、かつてのジャズが消化/昇華してきた、
他ジャンルのインフルエンスを折衷するという性質を体現している
と感じたからです。


●白組 - 1
「Cantos Por Elegua」Santos

前曲に引き続き、アフロでラウンジーなサウンドをチョイス。
Santosはイタリアのプロデューサーで、本作は5年ぶりとなるリリースのよう。
発信するレーベルは、ニューヨークに住まうハウス・アーティスト、
Osunladeが運営するYoruba Records。


●紅組 - 2, 3
「The Why」Mark De Clive-Lowe  feat. Nia Andrews
「Until It's Done」dego & Nia Andrews

1曲目のバンド・メンバーとして登場した、Mark de Clive-Loweが再び登場。
ボーカリストはNia Andrews。
紅白に準拠と言っておきながら…いきなりイレギュラーなのですが、
Niaには2曲連続でパフォーマンスしてもらいます。
特にレコメンドしたいアーティストには、
2度にわたってマイクを握ってもらおうというものです。
後者は、degoによる作品。
プロデューサーが異なることで、
ボーカルの見せ方にどのような違いがあるのか、
という聴き方も一興です。


●白組 - 2,3
「What U Gonna Say」Jerome Mr.J
「In The Sun」Jerome Mr.J

続いて、白組のほうも、2つの作品をピックアップします。
Jerome Mr. Jというボーカリストによる、
アルバム「B-More Boy」からの選出。
第三部=ダンスフロア編でも登場してもらいますので、
お楽しみに。


●紅組 - 4
「Pushing You To Begin」dego & Ferraz
この、ラウンジ編で、ぜひとも取り上げたかった曲。
単なるマイナー調に陥らないメロディ・ラインとコード感が、
僕の琴線を弾じ続けます。。
キーボードには、Kaidi Tathamがフィーチャーされています。


●白組 - 4
「No Bother Talk It」dego

こちらも、
キーボーディストはKaidi Tatham。
そして、ボーカリストは…なんと、degoです。
最強(最狂?)タッグによるトラックは、
聴くほどに味わい深い“昆布プロダクション”。笑


●紅組 - 5
「Everything」Prommer & Barck feat. Kim Sanders

ラウンジ編のトリはKim Sanders。
プロデュースは、
Truby TrioのChristian Prommer × JazzanovaのAlexander Barck
という、こちらも狂おしいコンビです。笑
Kyoto Jazz Massive・沖野好洋さんが、
DJにて頻繁にプレイされていたので、フロアライクであるとの印象が強いですが…
ミックスせずに聴くと、実はラウンジ仕様なのです。


●白組 - 5
「It Will Be (Unplugged at Livingston Studio)」Reel People feat. Tony Momrelle

前曲「Everything」で使われたガット・ギターが
そのままステージに置かれたまま、ボーカリスト・Tonyが登壇。
注目のタイトルは…Reel Peopleの「It Will Be」のアンプラグド・バージョンです。
オリジナル、そしてKJMによるアップリフティングなリミックスも
ぜひチェックしてみたください。



「Freedom time "NEW YEARS SESSION"」






関西、
いや、日本、
いやいや、世界を代表する、
宇宙随一の音楽イベント「Freedom time」。

サウンドにおける質の高さはもちろん、
海外の著名なDJや、
世界水準の国内アーティストたちがゲストにされることでも有名な
同イベントですが…

今月=2012年1月は、
レジデント・オンリーの一夜です。

ということは…

主催者であり、
レジデントDJであられる
Kyoto Jazz Massive・沖野好洋さんの
ロング・セットを堪能できる、
貴重な機会です!

未リリースの最新音源
=クロスオーバー/ソウルフル・ハウス/ブロークンビーツから、
ソウル/ディスコ/ブギーなクラシックスまで、
幅広い選曲が展開されることでしょう♪


僕は、
ラウンジ・スペースでのDJを担当します☆

みなさま、
ぜひぜひ遊びに来てください〜!!



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1/28 (SAT) @ NOON OSAKA 

Freedom Time presents
“NEW YEARS SESSION”
Jazz, Crossover, Soulful House and World Wide Quality Music

Residents : 
Yoshihiro Okino (Kyoto Jazz Massive / Especial Records)
Yoshihisa Fujii (Kyoto Jazz Meeting / Cool To Kool)
Takaharu Furutani (digmeout ART&DINER)
Plus
Koichiro Murakawa (Affection)

Lounge Space :
Daisuke Matsumoto (More Project)
Shogo Takehiro
DJ SHIGEMA
Shinji Okano (digmeout ART&DINER)

Food :
fig cafe

OPEN / START  20:00
ADV : 2,000YEN (1D) DOOR : 2,500YEN (1D)
(Online Advance Sale Reservation : info@noon-web.com)
INFO :  06-6373-4919 / NOON  www.noon-web.com

Supported by 
digmeout ART&DINER, COPPA 100 , L'INTRUS, nidomi, おでん・うどん ◯ (まる), お好み たまちゃん, Bonsowa shiyokuD

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2011年はFreedom Timeをサポートして頂き誠にありがとうございました。
あらゆる出来事が世の中を変えてしまい、我々の楽しみ迄も奪いかねない試練の年となりましたが、皆様の御協力のおかげでFreedom Timeはなんとか乗り切る事が出来ました。心から感謝をしております。

今後も良質な音楽を紹介する場所としてこのパーティーを継続し、皆様と共により良い空間を作って行きたいと思っております。

2012年も引き続き宜しくお願いいたします。

Freedom Time 関係者一同

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2012年最初のFreedom Timeは、”New Years Session”と題した別名”Freedom Time新年会”を開催致します!お馴染みレギュラー陣によるソウルフル・ハウスからクロスオーバー/ブロークン・ビーツ、更にはブギーやソウル/ジャズ・クラシックス等を織り交ぜた”Freedom Timeスタイル”!今年も昨年同様に20:00オープンのバースタイルでの開催です。終電迄でも楽しめます。1:00以降もクラシックス中心の心地良い空間を演出致します。引き続き大阪のクラブシーン、そして今後のFreedom Timeの為にも皆様是非お早めの御来場を!御協力お願い致します。

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【回想】「クラブ・ジャズ喫茶[モア]Vol. 15」


この日のキーワードは、“テクノ”。

フライヤーには、
そのインパクトをわかりやすく伝えるために、
ジャズとの関係瀬を“まぜるな危険”と書きましたが…。

実は、両者の音楽性って、
共通するところが数鵜多く存在するんですよね。
また、それぞれが互いに影響しあっているんです。

それらについては、
回想とは異なる文脈に位置すると思うので、
別の機会に述べたいと思います。

…と言いながら、
いきなり脱線なのですが、
とにかく、書きたいこと=批評したいことが
たくさんあるんですよ。。

しかも、
記述したことを
blogとは違う方法でアウトプットしたいなと。。

今年=2012年のテーマは、
アナログ。

僕が最も愛する“紙”を使った、
新たな表現を、なんとか実現しようと思っています。


…で、なんでしたっけ?笑
Vol. 15の回想録ですね。

テクノとジャズにおける、
実は高い親和性を披露するのに最適であると感じたDJは…
YASUHISA。

地元の後輩ということで、
交流の深さが可能にする呼吸の合致はもちろん、
彼の音楽嗜好の遍歴にジャズが含まれていることに、
テーマをよりディープに体現できることを期待したのです。


最初にブースにたったのは、僕。

・自身の中で、モロにテクノな楽曲
・テクノのリスナーに聴かせたい、ジャジーなトラック
・一見、テクノを感じないけど、テクノなサウンドと同居させたいチューン

これらの要素を持つ作品を
ほぼすべてのレコード/CDから徹底的に洗い出し、
持参していました。

ちなにみ、
そうして選出したCDは
上記の3つに分類し、ホルダーに収めていたのです。

おまかな流れとしては、
テクノ〜
テクノ・イン・ジャズな、ストイックなトラック〜
テクノを連想させる、硬質のハウス…
といった感じでした。

全体的に
メロディアスな部分が少なくなることが予想されたので、
反応が気になりましたが。。

「これは誰の曲ですか?」
「意外とカフェに合いますね」
「“ハイテック・ジャズ”かけてました?」

などなど、
お客さんからのリアクションが大きく、
うれしかったです。


乗っていた電車が遅延し、
走ってきてくれたYASUHISAは
23時からプレイを披露。

まず感激したのが、
レコードバッグの大きさ。

ビッグ・パーティーへの準備に等しい、
夥しいレコードとCDの量は、
この日への意気込みをそのまま反映していました。

枚数も去ることながら、
内容が気になる僕は、
ホルダーを覗き込みました。

すると…
CD-Rの盤面には
そこに収録されている楽曲のタイトルとアーティスト名が
筆記体の英語で書かれていることを発見。

「これ、読める?」
と、ド正直に問うてみたところ(笑)、
「読めないです。笑」と。

どのようにして認識するのかというと、
「ビジュアルです」。

文字の大きさや位置、
傾き、広がりなどから判断しているのだそう。

ということを知り、
パタンナーとしても活躍するYASUHISAを思い出しました。

高校卒業後は、
服飾の専門学校に進学した彼。

学び終えると、
ペンダントなどの制作を通じて
ファッションというベクトルで
クラブ・イベントに参画していました。

こんどは、DJではなく、
パタンナーとしてのYASUHISAを
招聘したいなと思います。

この日の、彼の選曲はというと…
僕よりもジャズ度が高かったですね。笑

旧譜のジャズから、
2000年代のクロスオーバー・サウンドまで、
幅広くピックアップしていました。


前述した、

・自身の中で、モロにテクノな楽曲
・テクノのリスナーに聴かせたい、ジャジーなトラック
・一見、テクノを感じないけど、テクノなサウンドと同居させたいチューン

を収集した、このときのレコード・バッグでしたが、
時間の都合で、すべてを選曲することはできませんでした。

せっかくなので、
この素材を用いた「クラブ・ジャズ喫茶[モア]」を
またいつか開催しようと考えています。

そのときは、
もうちょっと範囲を拡大して、
“4つ打ち”とすればおもしろいかもしれません。

いや、そうすると、
旧譜もその対象になるので、
ますます尺が足りなくなってきますね。。

ともあれ、今後も、
“クラブでは実現できない、クラブ・ジャズのプレゼンテーション”で
毎月の第二金曜日を彩っていきますので
なにとぞ よろしくお願いします★

2012年1月1日日曜日

「紅白クラブ・ジャズ合戦[モア]」



あけましておめでとうございます。


本年も、

イベント「クラブ・ジャズ喫茶[モア]」を

よろしくお願いいたします!



早速ですが、

2012年の初回

=1.13 Fri.に開催のVol. 16は、

“New Year Edition”でお送りします♪


選曲対象を、2011年にリリースされたクラブ・ジャズ音源に限定し、

男女ボーカリストの歌声を交互に紹介していく“紅白”仕様。

その名も「紅白クラブ・ジャズ合戦[モア]」です★


えっ!?

どこが“New Year Edition”だって?

たしかに。年越してますもんね。。


でも、せっかくなので、

2011年の最後の最後まで過ごしたなかで出合った作品から、

選定したかったんです。


・“よく聴いた”“よく聴かれた”曲

はもちろん、

・脚光を浴びていなくとも、ぜひ味わってほしい楽曲

・選曲の流れのなかで、あえて鑑賞してほしいサウンド

・某番組の歌合戦では、文字通り扱われないインストゥルメンタル

も盛り込んだ、

僕のセンスにのみ依拠した内容で展開します♪


とは言っても、

今回、選曲するすべての音源は

“ベスト・オブ 2011”だということ。


なので、

クラブ・ジャズ シーンをあまり知らないかたも

きっとお楽しみいただける内容になると思います★


みなさまのお越しをお待ちしております♪



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More Project presents

クラブ・ジャズ喫茶[モア]-New Year Edition-

「紅白クラブ・ジャズ合戦[モア]」


2012.1.13 Fri.

MAMBO CAFE

19:30 - midnight

Entrance: free=入場無料


選曲:松本大輔 (More Project)




クラブ・ジャズ限定の紅白合戦!!



More Project・松本大輔の独断と偏見による

“ベスト・オブ クラブ・ジャズ 2011”、

「紅白クラブ・ジャズ合戦[モア]」開催。


アップリフティングな楽曲をまとめた<ダンスフロア編>と、

リスニング指向で選出した<ラウンジ編>、

さらには、歌が入っていないトラックに特化した<インストゥルメンタル編>の

三部構成で展開します。


2011年のベスト・トラック集ということで、

クラブ・ジャズ、そして「クラブ・ジャズ喫茶[モア]」の

初心者にも親しみやすい内容となる予定です。

ビギナーのかたも、ぜひお越しください♪


■ノミネート・アーティスト

Navasha Daya, Bembe Segue, Kim Sanders, N'Dea Davenport

Paul Randolph, Kaidi Tatham, Nik Weston, Daz-I-Kue


※紅・白は、メイン・ボーカリストの性別で分類します。



松本大輔 (More Project)

1980年生まれ。大阪出身。TPOに応じてクリエイターを招集し、音楽活動を展開するクルー“More Project”を主宰。同プロジェクトにおいて、執筆/選曲/DJを担当している。また、イベント「クラブ・ジャズ喫茶[モア]」(毎月第2金曜@大阪・梅田MAMBO CAFE)を主催。すべての活動におけるテーマはconfession (告白)で、“絶対の正直の貫徹”を堅持している。

オフィシャルblog http://moreproject3776.blogspot.com/



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