2012年7月20日金曜日

【回想】「クラブ・ジャズ喫茶[モア]Vol. 22」

この日は、
いつも以上に
ゆったりとしたスタートでした。

“Sounds like KISSATEN”とのテーマを体現する、
穏やかでいて、しっかりとした主張を秘めている楽曲をプレイ。

ビートレスな旧譜に始まり、
やがてピアノをメインとするプロダクションが中心となって…
ロバート・グラスパーを選出した頃からか、
ベーシックなビートはヒップホップに。

インスト、バンドもの、ボーカル入り…
と、多彩なサウンドをピックアップしつつも、
静謐な世界観を維持。

まさに、
“クラブ・ジャズをフィーチャーした喫茶店があるとしたら”
なBGMだったと自負しています。

しかし。

来客が増え、
お酒の量が増し、
とともに歓談の声量は大きくなり…。

テストプレイで試験的にミックスしていた、
I Human / Jazzanovaの
オリジナル~G.I.Disco Re-Fix~2000black Remixを収録したCDが
次々と手元に転がってきたこと…。

で、
自身のなかでは恒例化してきた
ブロークンビーツ・タイムを打ち出したい気持ちが膨らみ続け…。

その気持ちは、
シゲマーくんのハッピーバースデー コーナーでの、
ハイテンションなリアクションによって…
ついに弾けました。笑

10年以上前のプロダクションから最新の作品を、
特にビートのパターンに焦点を当てて選出。

…と、
夢中になっていると、
階下(=ライブハウス・Shangrila)でライブを終えた出演者たちが
我がイベントへ。

下がらない、
いや、揚がり続ける人口密度。笑

パフォーマンスを終えた出演陣の声は大きく、
それにつられて、周囲のお客さんのテンションも上昇。
選曲においても、ますます音圧の高い楽曲が求められます。

ということで、
ハウス~テクノも導入。

テーマ:喫茶店なのに、
そんな音色はありなのか!?

翻って、
そんなラインアップを持ってきている時点で
アウトなんじゃないか!?

楽しみつつも、
自問自答が繰り返されていました。。笑

が、このあたりのミックスは、
“こんなBGMの喫茶店どうですか”との、
僕の提案だったのです。


ともあれ、終盤には、
再びリスニング指向なチョイスを披露。

Lucky Day / 45 feat. Ray Mann
を始めとするニューリリースのファンク〜メロウ・ソウルから、
As / Gene Harris
に代表される旧譜 × 旧譜のカバーに連なり、
最終は
新旧織り交ぜたインスト セットに。

けれど
プレイした曲は、
すべてカッコイイとの認識をもつものばかり。

なので、
聴き込んでいるし、
その分、想い入れも強いんです。

なかでも、
Tarde / Azymuthをプレイしたときは、
いや増して深く、強い気持ちを込めていました。

そう、
同曲の作者、
アジムスの鍵盤奏者・Jose Roberto Bertramiを哀悼して。。

その前にも、
ヒップホップの時間帯には
DestrumentsによるDear Limmertzのカバーを、
そしてブロークンビーツ特集の際には
JazzanovaによるAmazon Adventureのリミックスをプレイしましたが…
まだまだ気持ちは整理できませんでした。。

いや、
いまだに
許容できていないかもしれません。。

なので、
1年くらいかけて、
彼のワークスにスポットを当てたコンピレーションを制作してみようかなと。。


ちょっと脱線してしまいましたが…
Sounds like KISSATENでは、
様々な性質の音楽をプレイできました。

それは、
そのまま、
オーディエンスの皆さんの数や状態、
状況による変化に依ります。

そこには、
たくさんの発見があり、
驚きがあり、
すなわち未知の感覚があふれていました。

そして
あらためて、
選曲とは、みなさんとともに作りあげていくものなんだ
との実感を深めました。。


今後とも、よろしくお願いします!